夏に受けた紫外線ダメージに加え、秋冬も肌の奥まで届くUV-Aは依然として強く、光老化を進行させています。このような紫外線ダメージに効果的に働くのが「抗酸化作用」です。
本記事では、UV対策に適した抗酸化素材4つと、それらを効果的に届ける製剤設計のポイントをご紹介いたします。
夏のダメージと秋冬以降も続く紫外線ダメージ

夏に受けた紫外線やエアコンなどによるダメージにより、肌は乾燥や酸化ストレスを受けています。
9月以降も紫外線、特に肌の奥まで届く"UV-A"は依然として強く、シミやたるみの原因となる光老化を進行させる要因となっています。
これらのダメージに抗酸化作用は効果的に働き、活性酸素の働きを抑えます。
日々の食事からこれらをしっかり摂ることはとても重要です。しかし食事で必要量を安定的に摂取するのは難しく、抗酸化成分を効率的に補えるサプリメントがおすすめです。
抗酸化作用に注目!紫外線対策素材のご紹介
年間を通じた紫外線対策に、積極的に摂取したいのは抗酸化作用を持つ成分です。抗酸化作用は、光老化(シミ、シワ)の原因となる活性酸素を除去し、炎症促進物質(サイトカイン)の産生を抑制することでメラニン生成を抑制します。
ここでは抗酸化作用を持つ素材を4つご紹介いたします。
アスタキサンチン
ヘマトコッカス藻由来の抗酸化素材です。アスタキサンチンはβ-カロテンの40倍、ビタミンEの1000倍とも言われる高い抗酸化作用を持ち、紫外線や脂質過酸化反応から生体を防御する因子として働いていると考えられています。ヒト試験にて、紫外線を浴びた後の肌の暗色化軽減やメラニン生成の抑制、肌の赤みや炎症抑制効果が確認されています。
赤パプリカ由来キサントフィル
赤パプリカはキサントフィル類を豊富に含んでいます。カロテノイドは強力な抗酸化活性を持つことで知られていますが、キサントフィル類の方がカロテノイドよりもさらに強い活性を持つことが分かっています。ヒト試験にて、紫外線照射後の最少紅斑量(MED)と最少黒化量(NTD)の上昇が確認されており、これは紫外線抵抗性がアップしたことを示しています。
レッドオレンジエキス
イタリアのシチリア産の特殊なオレンジで、バイオレットレッド色をしています。この色は、日中と夜間の大きな気温の差によってアントシアニンの合成が刺激されるためです。含有成分であるアントシアニン、フラバノン、フェノール類、アスコルビン酸の相乗効果により、強力な抗酸化作用を発揮し、細胞のDNA損傷抑制や紫外線からの皮膚の保護(紅斑の生成を約30%低下)が確認されています。
メロンエキス
フランス・アヴィニヨン地方の特殊なメロンと小麦タンパクを結合した原料です。
体内の抗酸化酵素(SOD、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ)を誘導し、体の抗酸化能力を高めます。ヒト試験にて、紅斑を生じさせる最小限の紫外線量(MED)の有意な増加が確認されています。
商品コンセプトに合わせた最適な処方と製剤設計をご提案

抗酸化成分を効果的に届けるには、成分特性に合わせた製剤設計が不可欠です。
アスタキサンチンをはじめとするカロテノイド類は脂溶性成分のため 、油脂と組み合わせることで吸収率が大幅に向上します。そのため、油性液などを内容物にした「ソフトカプセル」が最も相性の良い製品形態といえます。
本コラムは、2025年9月号の三生メルマガ通信で配信した記事を一部加筆修正して掲載しています。
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